人気ブログランキング | 話題のタグを見る

ぶらさかば 町田の別所と小山田緑地を歩く



202268日(水) ぶらさかば 町田の別所と小山田緑地を歩く


府中と町田を結ぶ現在の鎌倉街道は、多摩市で多摩丘陵を縦断している。稜線近くには東の稲城方面と西の橋本方面を結ぶ南多摩尾根幹線道路が交差している。ここが多摩卸売市場前の交差点である。標高は106m。京王多摩車庫前のバス停がある。多摩センター駅からは南東へ2㎞余りである。

ウォーキングコースは、里山の景色が残る別所から南西に進み、小野路宿、奈良ばい谷戸を通り、小山田緑地に至る。そこから北上してアサザ池を通り、尾根のよこやまの道に至る。東にたどってもとの多摩卸売市場の交差点までの約10㎞である.

ぶらさかば 町田の別所と小山田緑地を歩く_f0344405_10550941.jpg
ケムリノキ(スモークツリー)

天気は曇り、気温は20°以下であるが、湿度はある。930分、京王多摩車庫前バス停を出発。鎌倉街道を南に下って進む。4車線の道幅の広い道である。交通量は多い。稜線を境に南側は町田市である。道路脇には建物が並んでいるが、後ろ側は急斜面の緑地である。町田市の剪定木処理施設もある。サツキが花盛りである。

ぶらさかば 町田の別所と小山田緑地を歩く_f0344405_10544768.jpg
サツキの列植

ぶらさかば 町田の別所と小山田緑地を歩く_f0344405_10544655.jpg
開花中のサツキ

道路沿いには「無電中化」、電線の地中化を進めているとの掲示板があった。760mの区間で10年余りかかるようだ。先は長い。10分ほどで別所の交差点(標高72m)である。

ぶらさかば 町田の別所と小山田緑地を歩く_f0344405_10544755.jpg
無電柱化の広告

ぶらさかば 町田の別所と小山田緑地を歩く_f0344405_10544717.jpg
電柱が無くなるまで10年余

別所から南西の車道を進む。急な坂が続いて、北側は緑地、南側は住宅地、資材置き場などがあり、歩道は草だらけで歩きにくい。自動車は通るが、人はあまり歩かない道路のようだ。坂道の上の標高は99m。途中からは下り坂になる。大きな霊園がある。T字路交差点(標高68m)を西に進むと、まもなく小野路里山交流館がある(標高71m)

ぶらさかば 町田の別所と小山田緑地を歩く_f0344405_10544793.jpg
里山交流館

10時過ぎに到着した。町田市の施設で古い里山の街並みを再現している。建物の展示や野菜販売がある。すぐ脇の多摩センター方面と結ぶ道路も整備され、自動車のすれ違いができるようになっていた。

ぶらさかば 町田の別所と小山田緑地を歩く_f0344405_10544863.jpg
整備された小野路宿通り

すぐ隣の高台が小野神社である(標高91m)。平安時代の972年ごろの創建と古い。りっぱな拝殿がある。神社の前の土手にはホタルブクロが群生していた。

ぶらさかば 町田の別所と小山田緑地を歩く_f0344405_10544856.jpg
小野神社

ぶらさかば 町田の別所と小山田緑地を歩く_f0344405_10544869.jpg
ホタルブクロの群生地

1015分出発。神社に西側の道を緩やかに登っていくと、緩やかな傾斜の上部は農地になっている。一部に牧場もあり、牛が飼育されていた(標高116m)

ぶらさかば 町田の別所と小山田緑地を歩く_f0344405_10544600.jpg
林間の耕作地

ぶらさかば 町田の別所と小山田緑地を歩く_f0344405_10545900.jpg
小さな牧場

道路脇に植えられたアジサイやカシワバアジサイは背丈以上に大きく生育している。牛の堆肥が効いているかも知れない。


ぶらさかば 町田の別所と小山田緑地を歩く_f0344405_10545964.jpg
大きなアジサイ

ぶらさかば 町田の別所と小山田緑地を歩く_f0344405_10550010.jpg
カシワバアジサイ

細い山道を進むと林床が刈り払われ、ベンチが設置してある場所もあった。山道脇にはクマノミズキの白い花が咲いていた。ロウバイの実が大きくなっている。

ぶらさかば 町田の別所と小山田緑地を歩く_f0344405_10550081.jpg
林間の休憩地

ぶらさかば 町田の別所と小山田緑地を歩く_f0344405_10545799.jpg
クマノミズキ

樹木がトンネルのようになった細い道を抜けると、案内板のある山道に出た。

ぶらさかば 町田の別所と小山田緑地を歩く_f0344405_10545758.jpg
案内板

ここからが奈良ばい谷戸である(標高107m)。水田では稲が植えられている。斜面には炭焼窯がある。このあたりはボランティアによる里山の手入れが行われている。谷沿いの山道を10分ほど西に進むと、道路に出た。ここにはバイオトイレがある(標高76m)

ぶらさかば 町田の別所と小山田緑地を歩く_f0344405_10545804.jpg
奈良ばい谷戸の水田

ぶらさかば 町田の別所と小山田緑地を歩く_f0344405_10545897.jpg
炭焼き小屋

道路を横断すると、都立小山田緑地(面積44ha)である。11時到着。丘陵の樹林地、草地、ため池、竹林、運動広場、見晴らし広場などがあり、変化に富んでいる。雨上がりで湿っているためか散策する人は少ない。溜池では水生動物の調査が行われていた。

ぶらさかば 町田の別所と小山田緑地を歩く_f0344405_10545841.jpg
公園前の水田

溜池に沿って西に進み、モウソウチク林(標高104m)から管理事務所を通り、北上して谷の水田脇のコースを進む。この道は舗装されているが、自動車がやっと通れるほどの狭さである。

ぶらさかば 町田の別所と小山田緑地を歩く_f0344405_10545955.jpg
モウソウチク林

水田には稲が植えられているが、草地になっている場所もある。草地の中にオニグルミが生育している。アサザ池は水が少ない。ここには駐車場とトイレがある(標高98m)1130分、小川に沿ってさらに北に進む。

ぶらさかば 町田の別所と小山田緑地を歩く_f0344405_10550967.jpg
草地の中のオニグルミ

ぶらさかば 町田の別所と小山田緑地を歩く_f0344405_10551077.jpg
アサザ池

ゴルフ場の間を通る細い道を上る(標高124m)。広い道に出て東へ進み、T字路を北に登る。1145分、ゴルフ練習場の上で、尾根のよこやまの道に合流した(標高138 m)

ぶらさかば 町田の別所と小山田緑地を歩く_f0344405_10551071.jpg
ゴルフ場の間の山道

横山の道を東に進み、住宅地の花を見ながら、一本杉公園脇の高い給水塔が見えるあたりで12時になった。公園の前を過ぎ、恵泉女学園大学、妙櫻寺を経て、スタート地点のバス停に1215分到着した。

ぶらさかば 町田の別所と小山田緑地を歩く_f0344405_10550973.jpg
一本杉公園通りのソメイヨシノ


バスの本数が少ないので、ブラブラと多摩ニュータウンの住宅地を歩いて13時前に永山駅前に到着した。

ぶらさかば 町田の別所と小山田緑地を歩く_f0344405_10550858.jpg
タチアオイ

梅雨の最中、天気は曇りで20度以下と思われる。歩いていると少し汗ばむが、歩きやすかった。

里山を歩いて、不安な場所は、管理されていない場所、見通しがきかない場所、樹木が密生して暗い場所、ゴミが溜まっている場所、草に覆われた道路、仕切りのない雑然とした資材置き場などである。高い構造物で囲まれて内部がわからない敷地や荒れ果てた家屋は不気味である。

安心できる気持ちのよい空間は、見通しの良い道路や樹林地、身体に触れる草木がない場所、見晴らしがよい場所、草刈管理がしてある林縁、いろいろな樹木や野草のある景観地などがある。

ぶらさかば 町田の別所と小山田緑地を歩く_f0344405_10550834.jpg
スカシユリの仲間

巨樹や形状の良い独立木も荘厳で良い印象を作り出す。池沼や河川も安心安全な場から見ることが出来れば、開放感があり、眺望を楽しみ、自然観察が出来る。

ぶらさかば 町田の別所と小山田緑地を歩く_f0344405_10544874.jpg
ジャガイモの花

ぶらさかば 町田の別所と小山田緑地を歩く_f0344405_10551048.jpg
ムシトリナデシコ

里山では、農業生産に加えて、草刈り、ゴミ拾い、森林管理など常に手をかけて管理しているが人がいる。ありがたいことで、感謝申し上げます。

(坂場光雄)


by sahelnomori | 2022-07-29 11:14 | 定例活動