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2018年9月の定例活動報告

2018915日(土)サヘル定例

亀有・曳舟川を歩く

 曳舟川は、江戸時代初期に農業開発のために作られた葛西用水の葛飾における呼び名である。曳舟川の名称は、舟に縄をかけて人や馬が船を引いた川であることに由来する。本日のコースは、亀有香取神社から曳舟川に沿って歩き、近くの動物園や博物館を巡るもの。

 朝から小雨模様。1010JR常磐線亀有駅に到着。ここは漫画の「こちら葛飾区亀有公園前派出所」の舞台となった場所で、主人公などの銅像がたくさん設置されている。駅前には案内のチラシがあった。日本語ばかりでなく、中国語もある。観光ポイントになっているようだ。取りあえず、北口の両さん像の写真をとる。駅前は朝から多くの通行者でにぎわっている。


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 1030分、今日の参加者は3名。小雨が降っているが、傘をさして出発。南口駅前ロータリーの3か所の「こち亀」の銅像を巡る。東に向かい、5分ほどで香取神社。


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 環状七号の横断歩道橋を渡ると、すぐ目の前に神社の大きな鳥居。南の鳥居前には狛犬ならぬ狛亀が両脇に鎮座している。頭は竜のように立ち上がっている。ちょうど例大祭で、露店が通路両脇に並んで準備中。雨の影響か人影はまばら。室町時代創建の古い神社である。東側に大きな樹木群が枝を広げている。立派な社に参拝。


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 香取神社から西に進み、ビルの間を10分ほど歩くと、曳舟川親水公園。ここから南に3㎞にわたり、親水公園が続く。曳舟川は、江戸時代に作られた葛西用水の一部で、農地の灌漑用水のほか、舟に人を乗せて岸から引き、観光にも利用されたとある。現在両側は道路であるが、真ん中は緑地と水路が作られ、公園となっている。


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 水路は埋め立てられ、樹木が植えられている場所もあるが、一部は水路を再現した場所もある。水路幅は約2間(約3.6m)で石張りになっている。これだけあれば小さな船はすれ違いができる。ビオトープという水辺の自然再生した場所もある。途中には雨宿りができる休憩所や東屋、トイレなどが点在している。

 途中住宅地に入り込んだ場所にある上千葉砂原公園に立ち寄る。2ヘクタール余の平たんな公園である。ゴーカートの立体交差の通路があり、D51機関車の実物展示、リスザルや小鳥、ミニブタ、ヤギ、モルモットなどの小動物園がある。晴れた日にはポニーの乗馬体験ができるが、今日は雨なので誰もいない。大型の遊具もあり、子供たちが楽しめそうな公園である。


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 公園を一周して親水公園に戻る。はや12時近くなので、昼食の場所を探す。緑道を進むとちょうど小さな東屋があり、雨がしのげるので、ここで昼食。持参のお結び、弁当を食べる。犬の散歩の人や通行の人がやってくる。両側の道路は、それぞれ一方通行で、交通量は少ない。周辺は低層住宅で、空が広く感じる。

 1230分出発。すぐ近くの葛飾区郷土と天文の博物館に立ち寄る。入館料100円。プラネタリウムを見る場合は350円。2階の郷土展示室。いろいろ面白い展示があった。葛飾の暮らしのコーナーでは、昭和30年代の木造家屋、オート三輪車のミゼットや町工場の手作業の道具などが展示されていて、懐かしいという声が上がった。


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 葛飾の歴史では埴輪や土器に加え、葛西城跡(東京都指定史跡)などの展示があった。縦横にはりめぐらされた用水路を走る葛西舟の大きな模型があった。歌川広重の「江戸名所百景」に曳舟川の浮世絵があった。


 ゆっくりしていたら早1350分。外に出ると雨は止んでいた。曳舟川に沿って南下する。環境教育用の田んぼがあり、稲が干してあった。


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 ヒガンバナも咲き始めている。10分余で、京成本線「お花茶屋」駅東側の曳舟川親水公園。高い建物が少ないので広々している。ニシキゴイのいる池や花壇がある。南側の踏切を渡ると、ちょうど上野と成田空港を結んでいる京成の特急電車が通過した。


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水路の上に作られた遊歩道を進む。石張りの水路があり、夏には水遊びが出来るようだ。ここから葛飾区役所が近い。

1㎞ほどで自動車交通量が多い国道6号を横断歩道橋で渡る。その先に小さな水路を進み、住宅の間を抜ける。京成押上線「四ツ木」駅にちょうど15時到着。ここで散会です。

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今回の発見は、中川ぞいに葛西城があったこと。このような標高2mの低地にも、湿地を生かした城が築かれていたということ。江戸・東京で出た下肥を、昭和30年代後半まで舟で葛飾など農村に運んでいたということ。用水の跡地を緑地としてうまく利用していること。空が広いこと。


by sahelnomori | 2018-10-04 10:07 | 定例活動